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軟腐病(なんぷびょう)

軟腐病
軟腐病なんぷびょう

軟腐病の概要

軟腐病(なんぷびょう)とは、ハクサイ、ダイコン、ネギなどの野菜を中心に発生する細菌性の病害です。この病気は、感染した植物の組織を軟化させ、最終的にどろどろに崩れてしまうため「軟腐」と呼ばれます。病気が進行すると、強い悪臭を放つことが特徴です。軟腐病は、主に高温多湿な条件下で発生しやすく、土壌や水を介して伝染します。同意語としては「軟腐症」があります。

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軟腐病の詳細説明

軟腐病は、植物に感染する細菌によって引き起こされる病気で、特に高温多湿の環境で発生しやすいです。感染源となる細菌は、土壌や水、作業時に使用する器具などを介して作物に伝染します。感染後、細菌は植物の組織内で増殖し、細胞壁を分解する酵素を分泌します。これにより、植物の組織が軟化してどろどろに崩れ、最終的には腐敗します。

 

軟腐病の典型的な症状は、地際(じぎわ)から侵されることが多く、最初に地面に接した部分から病斑(びょうはん)が広がります。病斑は水浸(みずひた)し状になり、次第に拡大して作物全体が崩れてしまいます。腐敗が進むと、腐った部分から強い悪臭が発生します。この悪臭は、腐敗を引き起こす細菌が発生させる化学物質によるものです。

 

軟腐病は、ハクサイやダイコンなどのアブラナ科(あぶらなか)の作物や、ネギ、タマネギなどのネギ属の作物に特に多く見られます。これらの作物は、高温多湿の条件下で病気に対して非常に感受性が高くなります。軟腐病は、連作(れんさく)を避けたり、適切な排水や通風を確保することで予防できます。

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軟腐病の対策

次の対策を組み合わせて実施することで、軟腐病のリスクを効果的に管理し、作物の健康を維持することができます。

  • 適切な水管理: 軟腐病は過度な湿気によって発生しやすくなります。過剰な水分は病原菌の繁殖を助長し、作物に感染するリスクを高めます。したがって、灌漑量を適切に管理し、土壌が過度に湿潤にならないようにすることが重要です。特に、梅雨時期や多湿の環境では、水はけの良い土壌作りと水管理が重要な防除手段となります。
  • 衛生管理と清潔な農作業: 農作業器具や作業環境の清潔さを保つことが、軟腐病の発生を抑える上で非常に重要です。感染した植物や枯葉を速やかに除去し、感染源を取り除くことが効果的です。また、作業前後には農作業器具を消毒し、病原菌が広がるのを防ぎます。衛生管理を徹底することで、病気の拡散を最小限に抑えることができます。
  • 耐病性品種の導入: 軟腐病に対する耐性を持つ品種を選択することも、効果的な対策の一つです。耐病性品種は、病原菌に対して抵抗力があり、感染のリスクが低くなります。農作物の品種選びの際には、地域の気候や土壌条件に適した耐病性品種を選ぶことで、軟腐病の発生を予防しやすくなります。
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軟腐病の課題

課題

  • 高温多湿条件での発生リスク: 高温多湿の環境では軟腐病の発生リスクが高まります。
    対処方法: 適切な排水対策と作物間の通風確保により、湿気を抑えることが重要です。
  • 連作障害との関連: 同じ場所で同じ作物を連作すると、土壌中の病原菌が増加し、軟腐病の発生リスクが高まります。
    対処方法: 輪作を導入し、作物の病気に対する抵抗力を保ちます。
  • 感染拡大の防止: 軟腐病は一度発生すると周囲の作物にも迅速に広がるため、迅速な対応が求められます。
    対処方法: 感染した作物は早期に除去し、感染源を断つことで拡大を防ぎます。また、農薬の適切な使用も重要です。
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