接種(せっしゅ)

接種の概要

接種（せっしゅ）とは、微生物、培養細菌、ウイルス、ワクチンなどを培地や生物体に植え付けることを指します。農業において接種は、作物の健康を保ち、収量を増やすための重要な手法です。例えば、根粒菌をマメ科植物に接種することで、窒素固定能力を高めることができます。また、特定の菌や細菌を土壌や作物に接種することで、病害虫の防除や土壌の健康を維持することができます。同意語としては「インキュレーション」があります。

接種の種類や特性

接種にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性と目的を持っています。

• 根粒菌接種: マメ科植物に根粒菌を接種することで、窒素固定能力を向上させ、肥料の使用を減らすことができます。
• マイコリザ接種: 植物の根に共生するマイコリザ菌を接種することで、栄養吸収を助け、病害虫からの防御力を高めます。
• 生物農薬接種: 病害虫を抑制するために有益な微生物を作物や土壌に接種し、自然な防除効果を発揮します。
• 土壌改良接種: 土壌の健康を維持するために、有益な微生物を土壌に接種します。