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尻腐病(しりぐされびょう)

尻腐病の概要

尻腐病(しりぐされびょう)とは、トマトの果実に発生する生理障害で、特に幼果の先端部に黒色のくぼみができるのが特徴です。この病気は病原菌が原因ではなく、主に乾燥や土壌中の石灰(カルシウム)の不足によって引き起こされます。尻腐病は、果実の成長に必要なカルシウムが適切に供給されないことで発生し、果実の品質を著しく低下させるため、商品価値が損なわれます。同意語としては「尻腐れ病」があります。

  • 予防が重要: 一度発生すると治療が難しく、予防が非常に重要です。
  • 環境管理の必要性: 適切な水分管理と土壌改良が求められます。
  • 品質低下: 果実の品質が著しく低下し、商品価値が損なわれます。

尻腐病の種類や特性

尻腐病には以下のような種類や特性があります。

  • 初期尻腐病: 幼果がまだ小さい時期に発生しやすく、乾燥やカルシウム不足が主な原因です。
  • 後期尻腐病: 果実がある程度成長した後に発生し、土壌条件や水分管理の不適切さが原因となります。

尻腐病の予防と治療

  • 適切な灌水: トマトの栽培において、水分の均一な供給が重要です。特に乾燥が続くとカルシウムの吸収が妨げられ、尻腐病が発生しやすくなります。。
  • 土壌改良: カルシウムを豊富に含む石灰を適量施すことで、土壌中のカルシウム濃度を保つことが重要です。また、有機物を加えて土壌の保水性と通気性を改善することも有効です。
  • 適切な施肥: カルシウムを含む肥料を使用し、定期的に土壌の栄養バランスをチェックして補正することが必要です。特に、果実の成長期には注意が必要です。
  • 環境管理: 適切な温度と湿度を保つために、ハウス栽培やマルチングなどの技術を利用することも効果的です。
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