アレロパシー(あれろぱしー)
緑肥に用いられるヘアリーベッチ（ナヨクサフジ・弱草藤）
アレロパシー（あれろぱしー）とは、ある植物が他の植物の成長や発芽を抑制する物質を分泌する現象を指します。この現象は、植物が競争相手となる他の植物を排除するための自然なメカニズムです。アレロパシー物質は、葉、根、花、果実などの植物のさまざまな部分から放出され、土壌や水を介して他の植物に影響を与えます。
アレロパシーの特徴
- 競争抑制：アレロパシー物質を分泌する植物は、周囲の競争植物の発芽や成長を抑制し、自分自身の成長を有利にします。
- 自然な雑草管理：アレロパシーを利用して、農地の雑草を自然に抑制することができます。これは、農薬の使用を減らすための一つの手段となります。
- 相互作用：アレロパシーはすべての植物に同じように影響を与えるわけではなく、特定の植物間でのみ効果を発揮することがあります。
利用方法
- カバークロップ：アレロパシー効果を持つ植物をカバークロップ（覆い作物）として植えることで、雑草の発芽や成長を抑制できます。例としては、クロタラリアやヘアリーベッチなどが挙げられます。
- 土壌管理：アレロパシー物質を含む植物残渣(ざんさ)を土壌に混ぜることで、雑草の抑制効果を期待できます。