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いもち病(いもちびょう)

いもち病(いもちびょう)とは、稲に発生するカビの一種である「Pyricularia oryzae」によって引き起こされる病気です。この病気は、稲の葉、茎、穂に斑点(はんてん)を形成し、最終的には作物の収量と品質を大きく低下させます。いもち病は、日本を含む世界中の稲作地域で広く見られる重要な病害です。

 

いもち病の特徴

  1. 発生場所と症状: いもち病は、主に稲の葉、茎、穂に発生します。初期症状(しょきしょうじょう)としては、葉に小さな水浸状(すいしんじょう)の斑点が現れます。これらの斑点は次第に大きくなり、中心が灰色(はいいろ)から白色(しろいろ)に変わり、周囲が暗い茶色の縁(ふち)で囲まれます。茎や穂に感染すると、植物全体が枯死(こし)することもあります。
  2. 感染条件: いもち病の発生には、高温多湿(こうおんたしつ)の環境が影響します。特に、夜間の湿度が高く、日中の温度が20℃から28℃の範囲であるときに多発します。また、風雨(ふうう)により胞子(ほうし)が広がり、感染が拡大します。

防除方法

  1. 品種選定: いもち病に対する抵抗性(ていこうせい)を持つ品種を選ぶことが有効です。耐病性のある稲の品種を使用することで、発生リスクを減少させます。
  2. 農薬の使用: いもち病に対する効果的な農薬を使用することが重要です。発病初期に適切な農薬を散布することで、病気の拡大を防ぎます。
  3. 栽培管理: 適切な栽培管理を行うことで、いもち病の発生を抑えることができます。密植を避け、適度な間隔を保つことで風通しを良くし、湿度を下げることが有効です。
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