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純系(じゅんけい)

純系の概要

純系(じゅんけい)とは、作物の品種や系統において、自家受粉や近親交配を繰り返すことで、その形質が揃った状態のことを指します。純系は、特定の形質を固定し、安定した品質の作物を得るために重要です。これは品種改良の過程で非常に重要なステップとなります。例えば、病気に強い、収量が多い、品質が良いなどの特定の形質を持つ植物を選び出し、それを自家受粉させることで次の世代にその形質を確実に伝えることができます。
同意語としては「インブリードライン」があります。

純系の種類や特性

純系にはいくつかの種類や特性があります。以下に代表的なものを挙げます。

  • 固定純系: 一度確立された純系が長期間にわたって維持されるものです。これにより、一定の品質や形質が安定的に供給されます。
  • 改良純系: 継続的に選抜と交配を行い、さらに優れた形質を持つ新しい純系を作り出すものです。

純系のメリットや課題

純系には多くのメリットがありますが、いくつかの課題も存在します。

メリット

  • 形質の安定: 純系を用いることで、安定した品質の作物を得ることができます。
  • 特定形質の固定: 望ましい形質を持つ作物を選び出し、それを固定することができます。

課題

  • 草勢の弱化: 純系を作る過程で草勢が弱まることがあります。これは近親交配による遺伝的多様性の欠如が原因です。
  • 遺伝的多様性の低下: 純系は遺伝的に均一であるため、病害虫や環境変化に対する耐性が低下するリスクがあります。
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